結婚

同棲は二人の結婚への不安を消す本気の予行練習

同棲は二人の結婚への不安を消す本気の予行練習

結婚に不安があったら、同棲してみてはいかがでしょうか?
結婚しなくては見えないものをある程度解消してくれるでしょう。

だらしないだとか不純だなんていうのは昔の人の言葉で、
これだけ離婚率の高い現代においては、結婚の予行練習は大切なことです。

結婚を考える二人が一緒に生活することは、結婚生活への基盤を作ることに繋がります。
ままごとのような同棲生活をすることで、二人で暮らすことの大変さが良く分かります。

互いへの理解は勿論、長く一緒にいられる相手かということや、
相性の善し悪しも如実にあらわれますから、
結婚相手を見極めるという点においても大変役に立ちます。

また、法的な事以外は結婚生活そのものですから、
結婚して子供を授かったときの生活の変化も想像しやすく、
同棲を経て結婚に進める二人は、結婚生活への不安はかなり軽減され、
自信を持って結婚に臨める筈です。

① 結婚前はだれでも不安になる

結婚前の不安の一番は、他者との同居です。
これまで家族や一人暮らしなど、
気ままに過ごせた唯一の場所で有るパーソナルスペースに、
愛する人とはいえ常に他者が存在することに上手く対応できるのかという不安です。
これは想像以上に大きな不安です。

しかし、まずこれをクリアーしなければ結婚への道は開かれません。
他者との共同生活が出来るのか、
同棲によって結婚生活への基本的な適応能力を知ることが出来ます。

どうしても一人の時間が無いと精神的に不安定になってしまうという人は、
結婚生活不適合ということになり、今の時点では結婚を急がない方が良いでしょう。

無理に結婚しても、家庭以外の何処かに逃げ場を作ってしまう恐れが有るからです。
他者と一つ屋根の下で暮らしても一人の時間が必要ではなくなったとき、
生涯のパートナーとして相手との関係を結べばよいのです。

② 相手と協力してやっていけるかどうか

結婚を考えた時、相手と協力してやっていけるかという事に不安を感じる人が、
男女共に多く、そこには自分だけが負担を強いられるのではないかという不安も含まれています。

家の中の様々な事、電球を換えるとか、宅配便を受け取ること、
マンションのあらゆる定期検査など、その時々で分担して生活は回っていきます。

しかし、その分担に不公平感が有ったり不満があると、喧嘩を引き起こしたり、
二人の心に少しずつ溝を作っていくことになります。

家の中のほとんどのことは些細な事です。
何でもないことの筈が、積もり積もって大きな不満になってしまい、
別れを招くことにまで発展していくのです。

離婚の原因の多くは、上手く協力出来ない事に有ります。
私達が子供の頃から少しずつ集団行動を練習して来たように、
少しずつ家庭内の雑事を分担し協力していく術を身につけていく必要が有ります。

これは、相手を思いやる気持ちがあれば大丈夫です。
「鉄は熱いうちに打て」という言葉が有りますが、
互いの愛情がたっぷり有るうちに、
同棲で二人の生活の流れを作ることが大切です。

③ 家事をこなせるか不安がある

女性にとって、結婚に付随する家事の問題というのは悩ましいものです。
どうしても自分がしなければと気負ってしまいますし、
自分の仕事と捉えてしまう傾向にあるからです。

家事をこなせるかという不安は、是非とも同棲で払拭して下さい。
というのも、同棲は結婚生活と内容は全く同じですが、
男女どちらにも義務や責任は発生しません。

ですから、
お料理、掃除・洗濯、ごみ出し、お風呂掃除、トイレ掃除など、
全部どちらがやっても良く、また全て当番制にしてもいいのです。

協力出来ないなら同棲を解消すれば良いだけですから、ことは簡単です。
いかに互いが家事に協力出来るかを学ぶことが同棲の目的の一つですから、
いつでも別れられる同棲のうちに、
しっかり二人の意識の基盤を作るのはとても重要なことです。

男性にしても仕事から帰っての家事の負担がわかりますし、
家事に関わるのが嫌なら専業主婦にさせるだけの甲斐性が必要なことがわかる、
とても意味のある経験となり、結婚への不安を消すことができるでしょう。

④ 本当にこの人でよいかどうか不安

二人での生活が軌道に乗ると、本当にこの人で良いかどうかという不安は消えます。
むしろ「この人以外だと不安だ」と感じるようになります。

本当にこの人で良いか結婚への不安を感じている人は、
今の二人の関係に何かしら不安を感じる要素があり、
相手の未知の部分に不安を感じているという事です。
それを見て見ぬふりをしていては、一向に解決しません。

同棲は赤裸々に自分達を見せる機会であり、
互いの不安を払拭する為の機会です。
問題があれば、同棲期間に解決するよう心がける必要があります。

そもそも本当にこの人で良いのかという不安は、
現在のことだけではなく未来を含めた不安であり、
そんなことに結論を出せる人は少ないのです。

本当にこの人で良いのかを案じるより、
この人で良いと思えるには何が必要でどんな事をしていかなければならないのかを、
考えていくことが大切です。

⑤ 漠然と結婚後の将来に不安がある

二人の在り方とは別に、漠然とした将来に対する不安というものがあります。
例えば結婚して子供を授かり、二人だけの生活から
子供を含めた生活に変化していくことに対する不安です。

更には、不安定な社会情勢から雇用に関する不安、
加齢などによる健康に対する不安など、将来への不安は挙げればきりが有りませんが、
それは二人の問題ではなくあなた自身の心の問題です。

あなた自身がもつ、結婚への不安は本当に怯えるべきことなのかどうか、
冷静に考えてみる必要があります。

確かに誰でも先行きは不安なものです。でもその不安に悩むより、
起こり得る不安要素に対策をし、
対策不可能な事柄に関しては考えても仕方がないのですから、
意識的に思考から外すことが大切です。

悩むのが好きだという方以外は、一度漠然とした不安の正体は何なのか、
心の中を静観し問題を整理することをお勧めします。

最後に、当たり前のことですが軽い気持ちでの同棲は避けて下さい。
同棲は本当に結婚を意識した相手と、本気の予行練習であるべきです。

同棲の結末が別れであった場合、去る方も去られる方も想像以上に深い傷を負うことになります。
繰り返しますが安易な同棲はくれぐれも避けるようにして下さい。

そしてあなたは、自分で借りている部屋は解約しないでそのまま借り続けて下さい。
最悪の事態になった時に帰る場所を確保しておく為です。

これは一見勿体ないようですが、経済的なことは度外視して考えましょう。
あなたに帰る場所があることは、彼にとってはある種の危機感となり、
緊張感を維持してくれることに繋がり、
またあなたはそのことにより心の余裕を持つことができます。

互いに自由に選択できる気持ちや環境であることが、同棲には大切なのです。
もちろん、少し嫌な事があったからと自分の家に帰るのは感心しません。
最後の砦にとっておくからこそ、二人にとって良い作用をもたらします。

そして或る日、彼から借りている家を解約しないかと話がきます。
経済的な無駄をなくし、二人の将来の為の貯金に変えないかと提案してくるのです。
その時、あなたは解約を検討すればよいのです。

結婚に向けて不安を解消し、いよいよ二人で覚悟を決めるときです。
その日を楽しみに、二人の生活を楽しんで下さい。